それまで、とても楽しかった日常に大きな影が差し込みます。(家庭環境はゴタゴタしてましたが、絵に関することに絞ってみます)。
小学3年生の担任の先生が図工担当だったのですが、今のご時世ではありえないほどのモラハラ教師の方でした。図工の時間、気に入らない絵があると「たわしで画用紙を擦って消し」、それを乾かして再び描かせる、という所業(!)をしていました。児童たちは泣いていました・・。彼らはその後、あの頃のトラウマで、絵を描くことが嫌いになったことでしょう。その他も奇行が目立つ教師で、戦時中の飢えを石得るために「ボールペンで給食を食べさせる」とか。教壇に乗って、突然歌い出すとか・・。まだ9歳かそこらの子供たちにとっては恐怖です!。
私は学級委員長だったのですが、忘れ物が多く、またおっちょこちょいなので、毎日毎日叱られては、廊下に正座されられてました。それから30年も経ってから、同窓会でそのシーンを覚えていた友達がいて、「長友君、歯を食いしばって座っていたよねえ・・」と話してくれた時、幼い長友少年を抱きしめてあげたい気持ちでした。
さて、翌年に再入院することになったその教師ですが、彼女に唯一褒められたのが「絵」でした。絵に関しては、大きな感情で素晴らしい!と叫んでいました(逆に怖い)。長友少年にとって、明日を乗り越える糧は、「絵を描くこと」しかありませんでした。かわいそうな子・・。
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